キャブレターオーバーホール・セッティング
純正・社外品を問わず、キャブレターの分解清掃・オーバーホールを承ります。
しばらくエンジンをかけていないバイクは、キャブレター内部のガソリンが腐ってしまい、目詰まりしている事があります。
また、エアファンネルやパワーフィルターの装着など吸気系の変更、2ストの社外チャンバーへの交換、4ストのマフラー交換(抜けの良いもの)をおこなった場合、キャブレターの調整が必要です。
キャブレターの交換や取り付け、セッティングのほか、キャブレター単体のオーバーホールもお任せください。
まめしばファクトリー製 CRキャブ(まめしばCR-Mキャブレター)装着車の持ち込みセッティングのほか、お手持ちのCRキャブに後付けでMノズルを装着することも対応可能です。
※当店ではまめしば製品の販売はおこなっていません。ご自身で直接、お買い求めください。
不動だったTZR250(1KT)のキャブレター内部。ガソリンが腐って、固着していました。
写真は液体ガスケットが使用されていたキャブレター。粉状になった液体ガスケットが原因で、内部が目詰まりしていました。(やむなく使用する場合、耐ガソリン性のガスケットを使います)
キャブレターのオーバーホールは基本、分解・内部洗浄です。必要に応じて部品を交換します。
とくにフロートガスケットなど、ゴム製部品は劣化するため交換をお勧めします。
FCR/CR/TMR/ヨシムラTMR-MJNなど、各種キャブレターの実績があります。
ボアアップで大幅に排気量が変わる場合など、理想的なセッティングを目指すためには、社外キャブレターの装着が望ましいです。
純正キャブレターは細やかなセッティングができないからです。
社外キャブレターはそれぞれ、一長一短あります。当店で交換を検討中の方はご相談ください。
対応できないこと
電話・メールでのキャブセッティングに関するアドバイスはおこなっておりません。
なお族車、不正改造車、スクーター、電動バイク、キットバイクは取り扱っておりません。
・純正部品の取り寄せ(部品のみ注文)
・カウル製作(造形屋さんにお問い合わせください)
・洗車
・マフラー、チャンバー製作
そのほか当店の判断でお断りする場合がございます。
作業予約待ちのお客さまが常にいるため、急ぎ作業はお断りさせて頂きます。
悪しからずご了承ください。
キャブレターオーバーホールの一例
4ストロークの純正キャブレター。黄色い液体は、劣化したガソリン。ガソリンが劣化すると、刺激臭がします。劣化したガソリンがキャブレターのジェット類などを詰まらせ、不調の引き金になります。
一度、ジェット類が目詰まりすると分解が必要です。キャブクリーナーを吹いただけでは取り除けません。
ガレージ湘南では、お客さまや、他店でオーバーホールされたキャブが持ち込まれることがありますが、いざ分解して見ると、ジェット類が目詰まりしていることがよくあります。
(それでもエンジンはかかりますから、なかなか気づかないようです)
また、外見はきれいなキャブレターでも、いざ分解すると、ジェット類やネジが緩んでいたり、本来、付いているはずの部品が付いていなかったり、ネジ山が潰れていることが多々、あります。
純正キャブレターの多くに採用される負圧式キャブレター。
フロートガスケットや、ジェット類のシールのほか、これらゴム部品は、経年劣化でいずれ交換が必要となります。
ゴム製部品が劣化すると、ガソリンが漏れたり、少しずつセッティングが狂いはじめて、やがてセッティングを出す事ができなくなります。
しかし、旧車・絶版車の場合、ダイヤフラムなど年々、ノーマルキャブレター用の部品の多くが、廃番になっているのが実情です。(交換するにも部品がない状態)
ガソリンタンク内の錆が、フロートに溜まっていました。長期間、動いていないバイクのキャブレターをオーバーホールしても、しばらく乗っているうちにガソリンタンク内の錆がキャブレターに流れて、また詰まってしまう事があります。
以上、分解・洗浄(必要に応じて部品交換)した後、あらためてキャブレターの調整をおこないます。
キャブレターオーバーホール費用
バイク持ち込みの場合、タンクや、シート、エアクリーナーボックスなどの取り外しが必要で、キャブレターを取り外すまでに時間がかかります。
とくに4気筒はほとんどの場合、インシュレーターが硬化しているため、キャブレター脱着は容易ではありません。
そのため費用もそれなりにかかる、と考えてください。
依頼方法について
キャブレターでよくあるご質問
Q.キャブレターを交換(またはセッティング)しても、調子が悪いです。何が原因でしょうか?
A.結論から言うと、実際にバイクの状態を見ないことには、いくら説明されてもわからないです。
キャブセッティングにおいては、点火系統やエンジンの状態が良好であることが前提です。言い換えると、キャブレター以外が原因で起きている不具合を、キャブレターで解決する事はできないわけです。
・お客さま自身はキャブレターが原因と思い込んでいるが、実際はほかに原因があった
・キャブレター以外にも、不具合が発生していた
というケースは多々、あります。
ほかにも改造の有無や内容、バイクごとの個体差によっても条件は変わってきます。
そのため、当店に車両を持ち込んでいただいた上での判断となります。
Q.キャブセッティングはどういう流れでおこなうのですか?
まず、お客さまの申告による不具合の情報をもとに、症状や車両の状態を確認します。
不具合の原因がキャブレターのセッティング不良なら、シャーシダイナモで測定しながらセッティングし、最後は実走行でこまかい部分を詰めていく、というのが基本的なセオリーです。
1,症状、原因の特定
2,セッティング作業
それぞれ、時間と手間のかかる作業です。
シャーシダイナモの注意点
エンジンを高回転まで回すため、完調ではないエンジンをシャーシダイナモにかけると壊れることがあります。
・破損したピストンがヘッドカバーを突き破って、ガソリンタンクに刺さる
・ドライブチェーン(ドライブベルト)が破断して、飛ぶ
といった事故もありますので、きちんと整備されている車体でなければ、計測することができません。
当店では、これまで協力業者さんにシャーシダイナモを借りていましたが、2024年には自社で導入予定です。