バイクのエンジンオーバーホール専門店 内燃機加工、カスタム、バイク車検代行なら神奈川県藤沢市のガレージ湘南

作業の予約・ご相談はメールでお願いします。電話は作業中または予約済みのお客さまのみとなります。
お問い合わせいただいた時点でホームページの記載内容に同意したものと見なします。




キャブレターでよくあるトラブル事例
一例を紹介します。
ケース1:
「スロットルを開けても、スムーズにエンジンが回転しない」
ガボガボ言ってもたつく or エンジンは回るけど、加速感(パワー感)がいまいち
「車種専用の社外キャブレターを装着したけど、いまいち走らない」
社外キャブのセッティングは基本、キャブメーカーが開発時に使用したバイクの状態に合わせてあります。
お客さまのバイクの状態によっては、車種専用のキャブであっても、セッティングが必要になるケースがあります。
例:
・エンジンの状態が良くない場合
・エンジン及び吸排気系に改造が施されている
など、お客さまのバイクの状態と、キャブメーカーが開発時に使用したバイクの状態が異なる場合。
ケース2:
「いくらキャブを調整しても調子が良くならない」
・スパークプラグに良好な火花が飛んでいるか(点火系統)
プラグの電極や焼けの確認、プラグコードやバッテリー、イグニッションの劣化、点火タイミングほか
・エンジンに燃料が来ているか(燃料系統)
フューエルコックやホース類の詰まり、エアクリーナーの詰まり、インシュレーターなど二次エアの吸い込み、ガソリンの劣化ほか
以上に問題がなくても、エンジン(シリンダー)の圧縮が足りなければ、いくらキャブレターを調整したところで調子は良くなりません。
余談になりますが、公道を走る場合、イリジウムプラグではなく標準プラグを推奨します。
ケース3:
「サービスマニュアルどおりに調整してるのに調子が悪い」
サービスマニュアルに書かれている内容は、あくまで出荷時(新車)から2、3年以内の状態が前提です。
製造から数十年経過している場合や、数万キロ走行したバイク、吸排気系が改造されている場合、そのほか点火系統が劣化している場合は、サービスマニュアルどおりに調整しても調子が良くならないです。
あくまでエンジンの状態を総合的に勘案しながら調整することが大前提です。
※上記以外にも、不調の原因はキャブレターではなくチョークだったり、ほかの場所だった・・・ということが日常茶飯事です。
またキャブレターはエンジン同様、消耗品です。長く使用していると、摩耗等によりセッティングが合わなくなるため、キャブレター本体や、内部パーツ交換が必要なケースがあります。
(とくに中古のFCRキャブ購入は避けた方が無難です)
ケース4:
バイクではなく、ライダー自身に原因があった
意外と盲点なのが、エンジンの始動方法が適切でなかったり、アクセル操作が原因で不調になっているケース。
4スト・2ストを問わず、キャブ車でよくあります。
例:お客さまの申告をもとに、当店のスタッフがエンジンをかけると、難なく始動できる。問題なく走行できる。
>> インジェクション車とキャブ車の乗り方のちがい 2スト・4ストの乗り方
以上は、氷山の一角です。
ほかにも、インターネットの情報を見よう見まねで参考にして、自分でキャブレターをいじって不調になったり、不動になるケースが増えています。
キャブ調整は誰でもできますが、バイクの状態を正確に判断し、チューニング(理想の状態に調整)するためには、専門的な知識と経験が必要です。
よほど自信がないかぎり、ご自分ではやらないほうが賢明です。


当初、エンジンオーバーホールのご依頼で入庫してきたTDR250。
しかし不調の原因は、エンジンではなく、キャブレターにありました。キャブレター内部を洗浄後、調整。
「すごい! 全然、調子が良くなった」と、お客さまが喜んでおられました。
2ストロークの場合、走行距離が伸びると、圧縮不良で燃焼温度が低下して、白煙が多くなることがあります。
このように4スト・2ストを問わず、不調の原因が本当にキャブレターなのか、エンジンなのか、他にあるのか見極める事が大事です。
実際に作業をしていますと、不調の原因は1つではなく、2つ、3つあることがめずらしくありません。そもそもキャブレターではない、というケースも多々、あります。

KZ1000MKⅡ(輸入車)
不動車でキャブレターオーバーホールのご依頼でしたが、タイヤ交換や電装系の修理など、新規登録のために必要な整備をお任せいただきました。

ゼファー1100
「ガソリンが漏れる」との事で、キャブレターオーバーホールのご依頼。原因は意外なところにありました。(詳細はブログにて)

対応できないこと
族車、不正改造車、スクーター、電動バイク、キットバイクは取り扱っておりません。
・純正部品の取り寄せ(部品のみ注文)
・カウル製作(造形屋さんにお問い合わせください)
・洗車
・マフラー、チャンバー製作
そのほか当店の判断でお断りする場合がございます。
作業予約待ちのお客さまが常にいるため、急ぎ作業はお断りさせて頂きます。
悪しからずご了承ください。

当店代表 兼 お問い合わせ担当
日向正篤(ひゅうがまさあつ)
湘南工科大学卒。ロードレース国際A級ライダー。MCFAJエキスパート500クラス 3年連続シリーズチャンピオン(1987年-1989年)。
乗ったバイクの馬力をほぼ正確に当てることから、「人間シャーシダイナモ」の異名を持つ。
バイクショップを経営するかたわら、鈴鹿8時間耐久ロードレースに15年連続参戦(1983-1998年)。インドや韓国、公道レースマカオGP、もて耐やSUGO6時間耐久レースなど、国内外のレースに出場。
創業期のWAKO'Sオイル開発や、DENSO社のイリジウムプラグ開発のテストライダーを務める。
ヨシムラジャパン創業者「ポップ吉村」こと吉村秀雄氏から直接エンジンチューニングを学び、これまでに手がけたエンジンはバイクだけで1,080基(2020年12月時点)を超える。
(バイク以外では自動車、カート、ジェットスキー(マリンジェット)、スノージェットなど)
バイク雑誌の市販車テストライダーを務めインプレッションを執筆。50ccからリッターマシンまで、試乗した国内外の新車バイク(1980年代〜1990年代)は数百台以上。
FM湘南ナパサのラジオ番組「サタデーミュージックナイト スポーツフリーク」パーソナリティ、東日本大震災 復興支援NPO法人ちがけせんプロジェクトの代表理事という顔も持つ。
レースで使用した車両:
Z1/GS1000SZR/GSX750E/油冷GSX-R750/SV1000S/GSX-R1000/SRX600/FZR750R(OW01)/TZ250/RS250/NS400R/VFR750R(RC30)/RVF750(RC45)/VTR250/VTR1000SP-2/DUCATI 888
所有バイク:
CB1100R/ZRX1100/CB400FOUR/NSR250R MC28/ハーレー FLSTC/VT250 SPADA/DUCATI 851(過去所有 Z1/GSX750/CB750F/ZX-11/RC30/TZ250)
レース用:
GSX-R1000/GSX-R750/VTR250/CBR650F/HRC NSR Miniほか